解説!動画制作!撮影・編集の頻出用語と一般的な設定方法

カメラの設定や編集ソフトの設定は、知らない用語や設定に戸惑うこともしばしば。いろいろカスタマイズしていくためには、頻出用語を理解しておくとスムーズです。今回は動画制作における頻出用語をピックアップして解説していきます。

インターレースとプログレッシブ(表記:[i][p])

動画は一枚一枚の静止画がたくさん集まってできているのですが、その一枚一枚の静止画をどうやってスキャンするかの違いがこのインターレースとプログレッシブの違いです。テレビ業界では、インターレースがスタンダード。映画、ウェブの世界ではプログレッシブがスタンダードです。

インターレースはテレビ放送で情報量をなるべく少なくするために編み出された手法で、細かい隙間を作ってデータを軽くしています。隙間の空いた二つのフィールドを組み合わせて1つの画面が出来ています。プログレッシブは毎回全面をスキャンして表示します。

特徴

  • インターレース…画質は粗いが、動きが滑らかに見える
  • プログレッシブ…画質は綺麗だが、動きがカクカクに見える

表記

  • インターレース→「i」
  • プログレッシブ→「p」

通常は、「60i」、「30p」といった形で、事項で述べるフレームレートと一緒に表記します。

ポイント:どう設定するのが正解?

  • YouTubeやスマホ、iPadではインターレース方式の動画は扱えません。編集ソフトのプロジェクト設定は、プログレッシブ方式に設定しましょう。
  • 一眼レフで撮影した映像は綺麗さ重視のプログレッシブ、ビデオカメラで撮影した映像は滑らかさ重視のインターレースで仕上げるのが一般的です。

フレームレート(単位:[fps])

フレーム=映像の最小単位(パラパラ漫画の一コマ)が1秒間にいくつあるかを表す数字です。

一般的なフレームレート

  • 映画…24fps
  • テレビやウェブ動画…29.97fps ※最も一般的
  • 滑らか…60fps
  • より滑らか…120fps ※スーパースローの映像表現をする場合に撮影で使うフレームレート

一般的なフレームレートはなぜ30fpsでなく、29.97fpsなのか?

アナログテレビ放送(NTSC)が白黒テレビだった頃、テレビ放送のフレームレートは30fpsでした。カラー放送に移行するときに、音声情報との干渉を避けるために、29.97fpsに変更しました。小数点が入った細かい数値に設定されているのは、このことが理由です。デジタル放送に移行するとき、30fpsに戻すこともできましたが、機材や素材との互換性が大事だったので、そのまま29.97fpsが採用され、現在に至っています。

ノンドロップフレーム

「カウントを飛ばさないフレーム」で、一般的にはこちらの方式が使われることが多いです。「29.97fps」を「1秒間に30フレーム」と考えてカウントを進めていくので、動画が長くなれば実時間とタイムコードにズレが生じてしまいます。タイムコードに合わせて作ったのにそれよりも少々長い映像に仕上がってしまう!ということになります。(1時間の映像で3.6秒ずれるそうです)ウェブ動画など、特に時間の枠に指定がなければノンドロップフレームでOKです。

ドロップフレーム

テレビ放送など、きっちり時間を管理したい場合には「29.97fps=1秒間に30フレーム」とすることで生じたずれを無視できないので、そんなときに使うのがこのドロップフレームです。タイムコードと動画の尺をぴったりに合わせるために、一定間隔でタイムコードのカウントを飛ばしています。60秒につき2フレームカウントを飛ばしていくのですが、10分で合計18フレーム飛ばすと帳尻が合うので、最後の2フレームは飛ばさないという調整をソフトが自動的にやってくれています。(なんとも複雑ですね!)

ポイント:どう設定するのが正解?

  • 一眼レフカメラやシネマカメラを使った制作現場

60p(フレームレート60のプログレッシブ)で撮影し、24p(フレームレート24のプログレッシブ)で編集することが多いです。24pで仕上げていく理由は、シネマライクな少しパラパラした質感を出すためです。60pで撮影する理由は、編集でスローを使うことがあるので、スローにしてもフレーム数が足りるようにするためです。

  • ビデオカメラを使った制作現場

60i(フレームレート29.97のインターレース)で撮影し、60iで編集するのが一般的です。滑らかな映像に仕上がります。

サンプルレート(単位:[hz])

映像の一コマがフレームなら音の一コマはサンプル。1秒間にいくつサンプルがあるかを表す数字がサンプルレート(サンプリング周波数)です。音声データは、空気の振動をマイクが感知し、データ(デジタルの信号)に変換します。サンプリングの回数が多いほど細かくデータをとることになるので、元のアナログデータに近づきます。

サンプルレートの業界標準

  • 音楽…44.1khz(CD)
  • 映像…48khz(DVD)

ポイント:どう設定するのが正解?

普通は初期設定のままでOK!

ビットレート(単位:[bps])

画質とデータ量に関わってくるのが、このビットレートです。数値が大きいと、データ量が詰まっているということになりますので、画質(音楽の場合は音質)が良くなります。ファイルサイズを小さくしたいときは、数値を出来るだけ小さくします。映像を書き出すときにはコンテンツの内容でそれぞれ適切な設定がありますので覚えておきましょう。

CBRとVBRの違い

CBRは効率重視の方法で、VBRは品質重視の方法です。制作現場ではVBRがよく使われます。

CBR…一定のビットレートで書き出す方法
  • 調整するのはターゲットビットレートのみ
  • セミナーなどの動きの少ない動画はこちらの設定でOK
  • 書き出し時間があまりかからない
  • 他の設定よりデータ容量が抑えられる
  • 動きが激しい映像などでノイズが入る場合がある
VBR…可変ビットレートで書き出す方法
  • ターゲットビットレートと、最大ビットレートを調整
  • 画面の変化が大きい場所を認識してビットレートを上げるため、CBRより画質が向上

VBR1パスとVBR2パスの違い

VBR1パス…データの複雑さを予測しながら書き出す方法
  • 効率的だが、あくまで予測で書き出しするので、対応しきれないこともある
VBR2パス…1回目で分析、2回目で書き出す方法
  • 急な動きの変化にも対応でき、1パスより画質が向上
  • 1パスより書き出しに時間がかかる

ポイント:どう設定するのが正解?

  • 実際の制作現場では、VBR2パスがよく使われます。一般的には最大ビットレートはターゲットビットレートの2倍程度といわれます。ただし、H.264の場合はターゲットビットレートが10、最大ビットレート12でも十分綺麗になります。
  • 完成形がDVDなら4GB、ブルーレイなら20GB程度と容量が決まっています。ここに収まるサイズになるようにビットレートを設定しましょう。

エンコード

編集が終わってファイルに書き出すときなど、扱いやすいファイルに圧縮する作業をエンコードと言います。普段私たちが触れているあらゆる動画は、圧縮された動画ファイルです。CDをPCに取り込むのも圧縮作業の一つです。エンコード(=圧縮)することでファイルサイズは100分の1だったりもっと小さくなったりもします。エンコードするソフトをエンコーダーといい、動画の世界で代表的なエンコーダーはAdobe Media Encoderです。

ポイント:YouTubeでの推奨エンコード設定

  • ファイル形式:MP4
  • 動画コーデック:H.264
  • 音声コーデック:AAC-LC

※コーデックについては事項で解説します。

コーデック

代表的なものではH.264やProResなどがありますが、このエンコード作業に必要なアルゴリズムをコーデックと呼びます。コーデックがあることによって、100分の1などの小さいサイズに動画を圧縮することができたり、またその圧縮されたデータを再生することができたりします。圧縮していても圧縮前からほぼ劣化のない状態で再生できるようなコーデックがたくさん開発されています。ただし、圧縮するのに使用したコーデックは、動画を再生する際にも同じものが必要になりますので、再生環境を考えてH.264などの汎用性の高いものを使用しましょう。コーデックをH.264に設定すると、書き出されたファイルはmp4ファイルになります。

コーデックはどうやってPCに取り込まれるか?

  1. windowsのOSと一緒に初めからインストールされている
  2. 動画の再生プレーヤーなどをインストールすると一緒にコーデックがインストールされる
  3. 別途探してインストールする

コーデックの種類

  • 非可逆圧縮コーデック…H.264など(元のデータと同じ画質で再生できないが、データの容量を小さくできるため動画サイトでもスムーズに再生できる)
  • 可逆圧縮、ロスレス圧縮…ProRes 422など(元のデータと同じ画質で再生できる。データ量は少し大きくなるが、なるべく高品質な素材をやりとりしたい場合に有効)
  • 非圧縮コーデック…圧縮せずにエンコードする、データ量が膨大になる

ポイント:どう設定するのが正解?

H.264が現在最も汎用性の高いコーデックです。

まとめ

  • テレビはインターレース、ウェブや映画はプログレッシブ
  • フレームレート:29.97fpsが一般的、シネマライクを重視するときは24fps
  • サンプルレート:デフォルト設定でも大丈夫
  • ビットレート:H.264の場合ターゲットビットレートが「10」、最大ビットレート「12」で綺麗になる
  • エンコード:動画はオリジナルデータが大きいのでエンコード(=圧縮作業)は必須
  • コーデック:最も汎用性の高いコーデックはH.264

miyaharasonoko

1988年、北九州生まれ。プロモーションディレクター。CM/企業VP/ウェディング/舞台。【いつものカメラ】FS5/α7SⅡ/Zhiyun Crane【編集ソフト】Adobe Creative Cloud/EDIUS pro

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